廃車買取の相場は?高く買取してもらうコツ
車を廃車することになったとき、廃車には買取価格がつくのか気になる方もいるのではないでしょうか。廃車の場合は、特に車の状態や車種によって買取価格に大きな差が出る傾向にあります。この記事では、廃車買取の相場や少しでも高く買取してもらうコツなどをご紹介します。
まずは中古車買取業者に査定してもらおう
車を処分することになったとき、車が古くてボロボロであったり、一部が破損して動かない状態であったりしても、まずは中古車買取業者で査定してもらうことをおすすめします。
というのも、車としての価値がなかったとしても、車を解体してまだ利用できる部品や付属品などに対して価格がつくことがあるからです。また、中古車買取業者はそれぞれ独自の販売ルートを持っており、日本車の需要が高い発展途上国に輸出しているケースも多くあります。
海外では、日本車の性能の高さやデザイン性が高く評価されているほか、故障しにくいとして信頼されています。そのため、日本の中古車市場で価値が低いと評価される10年以上経った車や、走行距離が10万km以上の車であっても、自走できる状態であれば需要が高いので販売することが可能です。
このような理由から、思いもよらない買取価格がつく可能性もあるので、まずは中古車買取業者に査定してもらうのが賢明です。
廃車買取をしてくれる業者
廃車の買取をしてくれる業者は、中古車買取業者以外に以下もあります。それぞれ特徴が異なるので、その違いを理解しておきましょう。
廃車買取業者
廃車買取業者は、中古車買取業者で査定が0円だった車でも、多くの場合において買取をしてくれるのが大きな特徴です。車のボディは鉄でできているので、リサイクル価値がある金属として買取価格がつくこともあります。
廃車にかかる費用を負担してくれることが多い
廃車買取業者は、車の買取だけでなく廃車手続きも行っています。廃車にする際は、以下の費用がかかりますが、廃車にかかる費用を全て負担している業者が多い傾向にあります。
車の抹消登録手続き:300〜350円(個人の場合)
自動車検査証返納届:350円(軽自動車)
車の解体費用:1〜20,000円
自動車リサイクル料金:7,000〜20,000円
レッカー代(自走できない場合):15,000円(距離によって異なる)
上記はおおよその金額ですが、買取価格がつかなくてもこれだけの費用を支払わないで済むのは大きなメリットです。
税金の還付を受けられる
廃車手続きをすると、自動車重量税の還付を受けられます。そのため、還付金と買取金額がついたときは、その金額が手元に残るということです。
なお、買取価格に還付金も含まれていることがあり、業者によって異なるので事前に確認しましょう。
ディーラー
ディーラーの場合は、同じディーラーの車で故障車や水没車などでない、車としての価値がある状態であれば引き取ってくれます。ただし、現金受け渡しの買取ではなく、新車の価格から値引きをする「下取り」になります。
車の購入予定がなくても廃車を引き取ってくれますが、その場合は廃車にかかる費用を請求されます。
スクラップ業者
廃車を引き取ってくれるスクラップ業者もいます。ただし、スクラップ業者の場合は「鉄の買取」になるので、買取価格はそのときの鉄の価格の相場によって決まります。
なお、廃車にかかる費用は、依頼者が負担しなければならないことが多いです。そのため、自走できる車で、かつ廃車手続きを全て自分で行わないと、赤字になってしまいます。
廃車買取の相場
中古車の買取は、評価基準が細かく設けられており、その基準項目を入念にチェックしたうえで買取価格が決まります。廃車買取の相場はどれくらいなのか見ていきましょう。
車種別における買取相場
廃車買取の金額は差が大きいのであくまでも目安ですが、平均買取相場は以下の通りです。
排気量 車種の一例 平均買取相場
600cc以下 ムーブ、ワゴンR、ラパンなど 約8,400円
600〜1400cc サニー、マーチ、キューブなど 約19,500円
1400〜1800ccc カローラ、ヴィッツ、ラウムなど 約22,600円
1800〜2000cc セドリック、ステップワゴン、ノアなど 約29,500円
2000cc以上 クラウン、エスティマ、イプサムなど 約35,600円
シミュレーターで買取相場をチェック
おおよその買取価格をすぐに知りたい場合は、シミュレーターを利用しましょう。車種や型式などの基本情報、エンジンの状態や足回りの損傷回数などをはじめとした車の状態に関する情報を入力すると、買取価格の相場が提示されます。
ただし、シミュレーターによる金額はあくまでも目安で、その金額より少ないこともあります。
廃車を高く買取してもらうためにしておきたいこと
廃車をできるだけ高く買取してもらうために、以下のことを頭に入れておきましょう。
スケジュールに余裕を持って行動する
自動車重量税の還付金額は月割りで計算されるので、廃車手続きが月をまたいでしまうと還付金額が減ってしまいます。そのため、スケジュールに余裕を持って行動しましょう。
また、焦って処分しようとしていることが伝わると足元を見られてしまい、相場よりも安い金額での買取になってしまう可能性もあります。
スケジュールに余裕があれば複数の業者を比較して、その中から最も高い買取価格の業者に売却できるので、車の処分はある程度時間を要するという前提で行動したほうがよいです。
複数の業者から見積もりを取って比較する
廃車の買取は、1社から買取価格がつかないと評価されても、別の業者ではそうでないこともよくあります。そのため、一括査定サイトなどを活用して数社から見積もりを取って比較することをおすすめします。
また、相場感もつかめるので買取価格の交渉の際、提示された金額が妥当なのか判断しやすくなります。
こんな廃車買取業者には要注意
廃車買取業者のなかには、残念ながら悪徳業者も存在します。思わぬトラブルが起きるのを防ぐために、以下のような業者には注意しましょう。
セールスがしつこい
「出張見積もり無料」としている業者のなかには、しつこくセールスをしてくる業者も存在します。
業者側からすると交通費や人件費をかけて来ているので、契約が取れないと赤字になります。契約するまでしつこく売却を迫られるケースも見られるので注意が必要です。
買取金額の内訳が不明瞭
買取金額の内訳が不明瞭な場合は、いい加減な価格をつけていたり、不明な手数料を勝手に差し引いたりしている可能性があります。買取時に発生する手数料をきちんと提示している業者を選びましょう。
買取金の支払い方法の説明がない
廃車買取が完了したのに、買取金額が振り込まれないというトラブルもあります。買取金の支払いについてきちんと説明をしてもらい、車を引き渡しは必ず買取金が入金されてからにしましょう。
税金の還付金の説明をしない
廃車にすると税金の還付が受けられることを知らない人もいるので、還付金の説明は必ず行われます。還付金の説明をしないで業者が還付金を受け取るトラブルも多くあるので、還付金の説明がない業者は注意が必要です。
キャンセル料に関する事前説明がない
キャンセル料に関するトラブルもよく見られます。キャンセル料は契約をしていなければ支払う義務はなく、このことは消費者契約法に定められています。
査定を依頼しただけで契約していないにもかかわらず、キャンセル料をしつこく請求してきたときは弁護士に相談しましょう。
まとめ
年式が古すぎる、故障して動かないなどの廃車寸前の状態であっても買取価格がつくことがあるので、まずは中古車買取業者に査定してもらうことをおすすめします。
もし査定額が0円でも、廃車手続きの費用を負担してくれる廃車買取業者に依頼すれば、赤字にならずに車を処分でき、場合によっては鉄のリサイクル価値があるとして買取価格がつくこともあります。
買取業者によって査定額に大きな差が出ることも珍しくないので、一括査定サイトなどを利用して数社から見積もりを取り、どこの業者に依頼するか検討しましょう。